THIS DESIGN

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Magazine ALSO

Magazine ALSO

企画・編集・デザイン・写真 This Design
取材・文 小坂章子
発行 ALSO MOONSTAR


ALSO MOONSTARが年二回発行するフリーペーパー「Magazine ALSO」。

コンセプトは、「A WHOLE NEW WORLD(新しい世界)」。見過ごしがちな、ありふれた日常にこそ大切なものがきっとある、というメッセージを込めています。インターネットが家庭にも普及し、誰でも簡単に調べたり欲しい情報を手に入れられるようになりました。便利である反面、それで世界を知ったつもりに陥ってしまうという側面も。しかし、それは他の誰かの体験であって、自分自身の経験ではありません。だからこそ、自分の足で外を歩き、自ら掴みとった体感の価値をあらためて見直して行きたい。そうやって得た新しいものの見方や考え方は「新しい世界」の発見につながると考えています。…これが、Magazine ALSOの編集指針となっています。

以下に、ALSOが掲げる5つのステートメントをこちらにも転載したいと思います。以下のテキストは、ALSOチームとの会話を通じて価値観を共有し、企業としてブランドとして、そして新たなフラッグシップショップとしてのアイデンティティを明確に言語化したものです。

Article by Shinji Sadamatsu

Five Statements of “ALSO MOONSTAR”
About Management

足もとの暮らしを見つめ、
心豊かにするものの〝質〟を問い続ける

幾重にもおよぶ職人たちの精細な手仕事と熟練した技術。そして妥協を許さないものづくりへの姿勢。一足の靴にはじつに様々なストーリーが詰まっています。
ALSOは、靴の背景を丁寧に伝え、ムーンスターのものづくりの精神を体感していただけるショップをつくっていきたいと考えています。その思いを少しでも体現できるように、私たちのミッション、価値観、ポジショニングなどを明文化したステートメントを作りました。これらはコンセプトメイキングをはじめ、ショップの世界観、ネーミング、ロゴデザイン、そして、サインにいたる全てにおいて、『考え方の基準』となっています。下記に5つのステートメントを明記します。

●Five Statements of “ALSO MOONSTAR”

1. TIMELESS :未来へ語り継ぐ
『永遠の、時代を越える』という意。スタンダードなもの。必然性から生まれたもの。工夫や使い心地が良いもの。時間と手間をかけて丁寧に作られたもの。丈夫なもの。また、次の世代へ繋ぎたい技術・伝統・文化・風習など、時代を跨いで守られている暮らしの知恵、心得、考え。それらを今を生きる私たちの手本とし、未来へ語り継いでいきたいと考えています。

2. ALTERNATIVE : 本質に倣う
『既存・主流のものに代わる何か』という意。ムーンスターは、メインストリームを担うシューズブランドというより、どちらかといえばオルタナティブなブランドだと考えています。流行を追わず、あくまでも快適な履き心地を第一に考え、スタイリングの邪魔をしない、ベーシックなデザインを旨とし〝一番のお気に入り〟というより〝一番長く愛用される〟靴を作りたい。〝オルタナティブ〟とは、本質的な態度を表す言葉だと考えています。

3. CONTEMPLATE : 熟考する
『じっくり考える、熟考する』という意。正解を見つけるためではなく、私たちは、幾通りにも解釈が可能な『多様性のある答え』や、『良質な問い』を発見するための〝思考の質〟にこだわりたいと考えています。
そして、それらを見つける一番の近道は、世界が広がるような、人、音楽、本、そして、文化との出会いでしょう。
ALSOで、少しでも多くそのような機会をつくっていきたいと思います。

4. VALUES : 大切にしたい価値観
『価値観』という意。私たちは普段、見過ごされているものから新たな価値を見出す眼(=視点)を大切にしたいと考えています。例えば、道端に咲く花に心を揺さぶられることがあります。私たちの暮らしを豊かなものへ変える力とは、そういう小さな〝気づき〟。そして、その小さな〝気づき〟は、ものを大切に扱う心の醸成やサステナブルなアイディアに繋がっていくと思います。

5. CONTEXT : 文脈に沿う
『文脈、脈絡、背景』という意。140年以上続くムーンスターの伝統とずっと変わらない靴への愛情。私たちは、その大きなタイムラインの一部として、先人たちのたゆまぬ努力と情熱によって連綿と受け継がれてきた、ものづくりへの哲学、伝統を守り続ける使命を担っています。

上記の『5つのステートメント』は、これからもALSOの運営に関係する全てに活かしていきたいと考えています。

そして、さまざまな活動を通して私たちは、暮らしを本質的に豊かにするものについて、問い続け、考えていきたいと思います。